怒りの本質

ある日、人との待ち合わせに遅れそうで急いでたときに、用事があってコンビニに立ち寄った。

レジに並んだら、自分の前のお客さんはモタモタする、店員はドンくさい。

イライラがどんどん募る。

そしてようやく自分の番になったと思ったら、あろうことか店員は小銭を床にぶちまけた。

怒りはピークを通り越し、自分の中で何か変な音がした、と思った次の瞬間奇跡がおきた。

（この怒りの原因は、店員でも、トロい客でもない、慌ててる自分だ）

そんなことに気づいた。待ち合わせに遅れそうなのは、家を出るのが遅かったからじゃないか。

事実、何も急ぐ用事が無いときに同じことが起きても、僕はこんなにイラつかないはずだ。

店員は誰が見てもドンくさかった、客は誰が見てもトロかった、それは事実だが、怒りの原因は彼らではなく心に余裕の無い自分だった。

考えてみれば、怒りの原因は自分の心の中にある。

何もかもすべてがハイスピードな現代で、心のスピードを少し落とすことの大切さを天啓の如く悟った自分は幸運だった。